2021/04/30(金)Artisul D16 Proを買った話

使っていた板タブOne by wacomがどうも調子が悪くて買い換えを検討していました。
特定のストロークでカーブのつもりがカカッと折れ線みたいになる時があって、でも再現性100%でも無く
芯の減り具合とかペンの角度もあるのかも知れませんが、芯交換しても起って、今まで無かったのだから何が悪くても悪くなくても交換してみるか、となりまして。

同じの買うのもなーって物色してると同サイズのIntuosだと2万円ぐらいするのかー、液晶タブレットも安くなったなあなんて色々見てこれにしました。
Artisulの液晶タブレットD16 Pro

これにした理由

・そこまでヤバそうな匂いがしない事
失礼な話、日本では特にWACOM製品と比較されて一段下に見られる中国・台湾製タブレットですが、最近ではそこまで使い物にならないという話はあまり聞きません。
レビューでもWACOMに比べるとペンの沈み込みがとかいう表現があってもカーソルが飛んで使い物にならないとかは見ませんでした。
普通に使えるなら後は慣れなんじゃないかなって。
その中でもそこそこ後発製品(現行製品をArtisulがAmazon取り使い開始したのが2019年の5月末だけどD16Proは7月末)なのでまあ、いけるやろみたいな感じでした。

・フルラミネートな事
フルラミネートっていうのは液晶パネルと表面のガラスに空間が無いので誤差が少なくなる加工とやらで、WAACOMさんで言う所のCintiqとCintiqProの違いの部分に相当するものみたいです。

・大きさ
これよりもうちょっと高い値段でWACOM Oneがあるのですが、そちらは13インチ。
本当にペンを走らせると言うことだけなら充分な大きさなんですけれど、実際使うとツールパレットやらナビゲーターやらに左右の領域を取られるので実際にしゃこしゃこ描く部分はより狭くなってしまいます。そしてそのUI表示が細かくて見づらくなるお年頃なので。
店頭でCintiqの13~27まで一通り見たことがあるのですが、やはり13は表示領域が小さく感じました。

ほぼ変わらない価格でD22Sという22インチモデルがあって魅力的だったのですが、フルラミネートでは無い事(サイズが大きくなればなるほど視差はやむを得ないので余計に)と僕の描画スタイルが腕でばばーっと描くより手を下に付けちゃってきゅきゅって描くほうなので大きすぎても駄目かなと。

・お値段
フルラミネートでは無いWACOM製の16インチで6万円台でこちらが3万円台、多少何かが劣っても普通に液晶タブレットとして使えるなら充分かなと。
というか僕はタブレットからほとんどお金を生み出せないのでそこまで高いものには手が届きません。
ただ普通に板タブを買っても1万円弱~2万円程度かかるとしたら、となったとき最悪板タブとして使えるだろうし、ぐらいの気持ちもありました。



買ってからの話
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・最初にやったこと
D16 Proは最初からアンチグレアフィルムが貼られています。
でもこれを剥がしていいのか、摩耗してきたときにこれの貼り替えをメーカーがしてくれるのか、それは幾らなのか(WACOM製も貼られているのですが、これを貼りなおして貰うにはけっこう費用がかかるそうです)わからなかったので、Cintiq16用のフィルムをさらに上から貼り付けました。
あまりにも大きさがぴったりすぎて、少し斜めになったら反対側がはみ出て端が浮きました。フィルム貼るのへたくそマンなので仕方ないですね。
表示エリア外なので実害は全くありません。
フィルムの厚み分わずかに視差が増加するのかもしれませんが、僕は開封してお風呂場に直行してすぐ貼り付けたので貼っていない状態の視差を知りません。
(フィルムを貼るのは一応想定外用途だと思うので、貼った状態でのトラブルがあってもメーカーにどうこう言えないでしょう、貼ったほうのフィルムだけそっと剥がして問題確認してまだ不具合があれば腰低く聞くことにします)

・接続
接続には専用のYケーブルなるものを使います。
液タブ側は1つのコネクタ、そこから伸びたケーブルは二股になって片方がHDMIオス(グラボへ)、片方がUSBオスのような形になっています。
このUSB側はUSBメスコネクタとACアダプタが合流するY字のケーブルになっていて、それをPCのUSBポートに接続します。
(多分電源はPCのUSBコネクタをスルーして直接液晶タブレットに行くのだと思いますが、手元にタブレット側のコネクタを増やしたり大きくしたく無いからでしょう)


・モニタ部分
そのまま使ったら思ったより明るいしコントラストも強いです。
色味もそんなに悪いとも感じず、個人的な好みで明度彩度も落としました。
23インチを見慣れているのでデスクトップはやはり小さいなと感じる反面CKIP STUDIOを起動して広げると絵を描く分には困らないぐらいには広いです。
元々のモニターに同じ画面を表示させて色々確認しながら使っています。

・ペン
沈み込みがっていうのはこれのことか、とわかるぐらいには感じます、ペンを板に付けた時にカツッと小さい音が鳴るぐらいには隙間があるのだと思います。
ただじゃあ使って困るかと言うと何一つ困っていません。慣れればなおのことどうでも良いことになりそうです。




・トラブル(というほどの事は無かった)
ドライバ
他社ドライバを完全に削除しないと危ないと言う話はインストールガイドにもあったのですが、WACOMのドライバをアンインストールしてもWACOMと名の付くファイルがいくらか残りました。怖いので全部消そうと思ったのですがいくつかやはり残りました。
ただ今のところ問題は起っていません。

ケーブル
運用方法とPC(というかグラボ?)によることなのですが、うちで起ったことを書きます。
うちのPCのグラボの出力コネクタが、HDMI、ディスプレイポート、DVIの3つ、使用しているモニターはHDMIです。
元々HDMIを使っていましたが、D16 ProはHDMIを使います。
D16 Proの注文後慌ててディスプレイポート→HDMI変換ケーブルを買いました。
そこで安心しきっていたのですが、届くまでYケーブルの詳細を理解していませんでした。
うちのPCはちょっと離れていて2m以上のケーブル長が欲しいのですが、YケーブルはHDMI~液晶タブレットのコネクタまでおおよそ1.5m程で長さが足りません。しかもコネクタがオスかメスかも頭にありませんでした。
(普通に考えればYケーブルだけで接続出来るのだからオスに決まってるのに何故だか今まで使っているHDMIケーブルをYケーブルに接続するイメージを持ってしまっていた)
結局慌てて近所の家電屋さんに行って延長用のメスメスコネクタを買って接続しました。

電源
さあ接続したぞーと思ってスイッチを入れるとArtisulのロゴが中央に表示されてはすぐ消えてを繰り返す、あれれ?と思ったのですが……
ACアダプタが刺さっていませんでした、お恥ずかしい。


今のところ結局快適に使えています。
視差の話をすると、当たり前にあります、厚みがある以上物理的な現象ですから。
ただ調節は出来るので、自分の使う姿勢をきっちり取った状態で調整すれば問題はないと思います。
1ピクセルの細い線を右と左から繋ぐというような事はよほど器用でないと出来ないでしょう。
でも絵を描くというのはそういう事では無いので少なくとも僕自身は視差で困る事は特に無いです。
精密な線画を描く人は実物を触って検討した方がいいのかもしれません。


角度可変(無段階ではない)スタンドがついてきます。
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思ったよりはしっかりしてる、けどD16 Proのほうが当然大きいので右上左上に手を持って行くとちょっとだけ不安になる瞬間はある。
でもそっちらへんってツールを選んだり終了するときのバッテンだったりで長く居座るエリアじゃないから困ってないです、ビビってるだけ。
(スタンド側接触面274x173mm、液タブが472x274mm、書見台のように下にガードがあり接触面も滑り止めが貼られています)


・液タブを考えている人へのヒントになればいいなあという話

板のほうが良い所は多分手元で隠れる事が無い事と下向かなくていい事で、液晶のほうが良い所は逆にその手を視界に入れながら描ける(視界にペン先、手、今まで描いたものと対比出来る物が多くある)事で想像と実際のストロークのズレが少ないように感じます。

液タブに過度な期待を抱くのは良くないです。
あくまで画面に表示されているキャンバスに直接描き込むことが出来るタブレットで、それ以上でも以下でもありません。
別に板が画面になったからって自動的に絵が上手くなる訳ではありません。それが自分に合っていればその分自動的にちょっと上手くなったように感じるかも知れませんが。
それをわかって購入するなら想像通りの物が届きます。

ずっとアナログで続けてきた人にとっては液晶のほうが視差とアプリの使い方との戦いだけで済むメリットはあると思います。板だと手元を見ないで描く事に慣れていかないといけないので時間がかかるかもなので。
板でずっとやってきた人は逆の違和感との戦いになるかもしれませんが、アプリは使いこなせているのでそれはそれでそこまで大変では無いと思います。

だからまあどちらにとってもそんなに損するような買い物では無いと思いますが、めちゃめちゃ無理をしてでも買え!とかは僕は言いません。
ただ僕は買って良かったです、とても。

あと大きさなんですが、UIの小ささはあまり気にならないとか何らかの方法で調整するという人なら、CLIP STUDIOだと全てのパレットを隠す/表示するというのがあるので描き込みに集中したい時にそれを使えば13インチでも充分作業できるのではないかと思います。
やはり大きさを感じるだけでもメーカー問わず実機を一度触るのが一番ですよね。今はなかなか外に出れないのでアレなんですが。



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